会社を潰さない事業承継のポイントBlog › 

新米社長だった自分に伝えたい

出会いと別れ

仕事をしていると多くの人に出会うことができます。

名刺の交換をして、一度しか会わない人も入れれば本当に多くの人に

出会っているはずです。

事業を継続していく上では誰に会うのかということはとても大切なことです。

誰に出会うのかで大きく未来が変わってしまいます。

同時に事業を継続していく上で、別れなければならない人がいることも事実

です。

縁を切らなければ未来が描けないこともあり、積極的な「別れ」はいたずらに

縁を繋いでいくよりも大切な決断です。




事業継承の時は特に出会いと別れが社内において特に顕著になっていきます。

以前にも書きましたが、事業継承時は会社はどうしても不安体になりがちです。

新しい社長に対する不安を持つ社員もでてきます。

そのそうな中で会社を去るなければならない社員もいますし、先代が次の代

の為に、自分の子飼いの役員や社員を退職させるというような決断をすることも

あるのです。




同時に新しい体制になって期待をもって入社されるから生まれる出会いも

あるのです。その出会いが長期的な出会いに繋がることも多々あり、

それが繁栄の道なのです。




自分自身が社長に就任した時も期待をもって入社された多くの社員もいますが、

自分の力不足で辞めていった社員が複数います。

あの時に「ああしてあげれば良かった」と後悔しました。

しかしながら、「出会いと別れ」。

すべてを含めて今の自分があるのです。
















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長期計画

会社の発展と成長の為には計画が必要です。

計画書を作っても思い通りにいくことのほうが少ないから無駄だという

ことを言う方もいらっしゃいますが、逆をいうと計画書があるから思い通りに

行っていないということも明確になっていくのものです。

ですから、計画というものは経営においては絶対に必要なことです。

企業にとっては大切なことは一年一年確実に利益をあげていくことですが、

一年というスパンでは結果が出せないことが多数あります。

その為に中期計画、長期計画というというものが必要になってきます。

長期計画というものは本来10年くらいのスパンでの計画書であったのですが、

近年の目まぐるしい時代の流れの中では5年くらい打倒な長さなのです。

中期計画は2年~3年、長期計画は5年~7年くらいのスパンが適切です。




社長に就任した時は自分自身のモチベーションも高く、やる気スイッチが

入った状態であれもこれもやってみたいという想いが強いものでした。

当然、目標とするべき数値も強気な設定ばかりでした。

残念ながら単年で目標が達成できなかったことが多かったのです。

しかしながら、長期計画の中では下方修正をしながらも、なんとか上昇傾向

であったのです。



事業を継承した新社長の目標やビジョンは明確に中長期的に策定しなければ

なりません。そして、単年度での目標達成よりも、中長期で達成した目標が

あればあるほど、周囲の評価は高いものになっていきます。




思えば社長に就任して12年。

最初に策定した長期目標はとっくにクリアしてきましたが、これからの時代の

長期計画は本当に策定しにくいものです。

長期計画策定で大切なものは無理な数値目標でないことと、一度決めたこと

やってやってやり抜くこと。

経営というものはとことん長期戦なのです。






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アイデンティティー

辞書によると「アイデンティティー」とは 自己が環境や時間の変化に

かかわらず、連続する同一のものであることと定義されています。

どんな時代になっても変えてはいけないもののことを「アイデンティティー」

と置き換えても良いはずです。




企業において新しい人が入社する度に、確実に伝えていかなければ

ならないのが「アイデンティティー」でしょう。

この部分がブレてしまうことは「惑う」ことの要因になりますし、

惑うことが迷走の第一歩になっていくはずです。

事業承継に重要なことは先代から引き継いだ「アイデンティティー」

を継承者が確実に理解し、社内外に浸透させることに他なりません。

とかく継承者は先代に負けたくないという想いから変えてはいけない

アイデンティティーの部分を変えてしまうという失敗があります。

アイデンティティー以外はどんどん変化を求めても良いのですが、

変えていけないところは先代からしっかり引き継ぐ。

これが正しい事業承継でしょう。





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わがままと気迫

事業を継承する後継者にとってあるものは基本的に「やる気」です。

もっとも「やる気」が無い後継者は後継者になってはいけません。

トップがやる気が無くなればその組織はすべてがダメになってしまうから

です。「やる気」は大切なのですが、「やる気」が空回りをすると周囲の人は

「わがまま」と受け取ってしまうことがあります。

基本的には経営者は良い意味で「わがまま」であるべきです。自分の経営

に対する信念やアイデンティティーをお客様や従業員・お取引先の皆さまに

伝えていくには「わがまま」のくらいが丁度よいのです。

しかしながら、実力も実績の無い後継者が「わがまま」の態度をとるとどうなるか

というと、「世間知らずのボンボン」なんて言われてしまうものです。

ですから、クレバーな後継者はどうしても遠慮をしてしまうのです。

遠慮は本来はするべきではありません。私も先輩経営者からは

「遠慮は傲慢」という格言を教えられています。

確かに遠慮をし続けると我慢の限界に来てしまったり、何かの歯車がおかしく

なってしまうのです。




ではどうするか?

「気迫」を見せることが事業の後継者にとって最も大切なことだと思うのです。

言葉ではない「気」で相手に想いを伝えることで、「本気」が周囲に伝わるの

です。



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決算書が解るまで

社長になるということは様々な覚悟が必要であるのですが、それ以前に

経営者として必要なスキルを磨いておくということが本当に重要なのです。

社会人として漢字が読める、足し算・引き算などの計算が出来るといった

ような基本的なスキルの中で経営者としてどうしても必要なスキルは

「決算書が理解できる」

ということです。決して「決算書を作成する」というスキルを求めているのでは

ありません。もちろん、作成できるというスキルを持てれば良いのですが、

それは経理担当者や税理士などの専門家にお願いすれば済むことですから。

私が知っているいわゆる社長と呼ばれている人々の中で、決算書を理解

できていない社長さんが多いのには正直、びっくりするのです。


社長の仕事は毎年、毎年の決算を行い一年の企業の活動を対外的に

報告する義務は法律でも定められています。ですから知らないとは絶対に

言えないのですが、貸借対照表と損益計算書の見方すら理解していない

社長さんがいることも事実です。

いわゆる財務諸表と言われるのは貸借対照表と損益計算書の二つを

指すのですが、どちらが重要でしょうか?

答えはどちらも重要です。


損益計算書はその年に儲かったか儲からなかったを判別する言ってみれば

通知表みたいなもの。貸借対照表はそれまでの歴史を積み重ねた財産目録

みたいなものです。

銀行がお金を貸すときに重要視するのは儲かっているか儲かっていないか

という要素ももちろん大切ですが、貸借対照表に表現される企業の歴史が

特に重要です。これを他の言葉で表現すると「与信」という言葉になります。



私自身、社長になった時は簿記の資格や財務諸表の分析の仕方を

学生の時に勉強していても決算書が解りませんでした。

見方が解ってそれを的確に分析し、次年度の経営に反映できなかったからです。

やっと見方が解ったと思えたのは社長になって3年目くらいからでしょうか。

決算書は机上論だけでは解らないものなのです。

経験がものを言います。

ですが、基礎知識は机上論で、その上に経営の経験がなければ決算書は

解らないのです。

解るようになるまではどんなに社長歴が長い社長さんでも半人前なのです。

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