インプットとアウトプット

様々な仕事の世界でも、「人に教えられるようになってはじめて一人前」

と言われます。「教わる」のと「教える」のでは「教える」ことのほうが10倍

難しいものです。「教わる」をインプットとするならならば、「教える」は

アウトプットということであり、アウトプットのほうが難易度が高いと感じる

ものです。実際のところ、多くの経営者もそう感じています。

様々なことを努力して勉強して修業して、インプットしたことを上手に

伝えることの難しさを感じているのです。

実際に「伝える」と「伝わる」ということは大きく違います。

部下に対して、お客様に対して、お取引先を含め関係者に対して「伝わる」

為にはアウトプットの手法が大切です。



基本的に相手に何か伝えるには「話す」ことです。「話す」ことが上手の方は

確かに「伝わる」のです。しかしながら、「伝わる」為にはそれだけの方法だけ

ではありません。「書く」ことも重要な「伝わる」手法です。私のブログは

「書く」ことの「伝わる」の典型例ですし、話が苦手な人は紙に書いて伝えれば

それで良いのです。さらに体を使ったジェスチャーも大事ですし、姿勢、表情も

「伝わる」為にに重要な要素です。

そして、何よりも大切なことは「心」です。

「心」のこもっていない話や文章では絶対に相手に伝わらないのです。

つまりは「心」=「情熱」とも言い換えても良いのですが、経営者にとっては

これは結構大切なスキルの一つなのです。



アウトプットが難しいと思っている経営者が多いのも事実ですが、「心」を

磨くことで、少しでもアウトプットが上手になれば、動かなかった石さえも

動いてしまう、大きな力に変わっていくはずです。

インプットとアウトプットのどちらも大事ですが、バランスよくすることが

最も重要なのは語るまでもありません。



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債務超過の厳しさ

債務超過とは債務者の負債の総額が、その企業が抱える資産の総額を上回る状態

のことで日本の証券取引所の場合、企業の連結決算が2年連続債務超過になると

上場は廃止されます。帳簿上の株価の価値は0円となり、債務超過の段階で

もはや会社が倒産していると判断する方々もいらっしゃり、債務超過状態では

本当に厳しい現実を突き付けられます。



今だから言えることですが、弊社も私が社長就任した当初は3期連続で巨額の赤字

を計上し、社長就任2年目で債務超過企業のトップになってしまいました。

一旦債務超過状態になると大方の企業は再生することなく、倒産・破綻の道へ

進んでいくのが一般的で、債務超過状態から会社を再生することは本当に困難な道

なのです。幸い弊社はこの苦境から抜け出すことに成功をしたのですが、

苦しく、険しいいばらの道であったことは間違いありません。

まず、債務超過になるとどうなるかということですが、

「銀行がお金を貸してくれない」のです。

銀行がお金を貸してくれないから資金がショートして、支払いが滞ることになり、

企業の信用がますます低下するという悪循環に陥ります。

一旦この悪循環に陥ると本当に蟻地獄のようで、抜け出すには困難が伴います。

抜け出すには銀行以外から何らかの方法で資金調達するか、月々の支払いよりも

月々の売上を多くすることのみです。

私の場合はこの両方の方法を使い、徐々に単月で利益が出始めたことを銀行に

証明して抜け出せました。といっても抜け出すまでに3年の年月がかかりました。





この窮地に陥った時に考えた思考は単純でした。

ただただ目の前の収入を増やして支出を減らすこと。

そして、支払いが出来ない取引先に誠意をもって「待ってください」とお願いしたこと。

結局のところ、苦しい時に苦しいという素直さこそが大事であり、素直であれば

あるほど周りの人が助けてくれることを学びました。

素直は経営者にとってとても大きな武器なのです。



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負の遺産

人が亡くなり、相続をする時には財産を引き受けます。基本的には財産は

価値のあるものですが、マイナスの財産も存在します。つまり借金も相続

する訳です。マイナスの財産が多い場合は相続を放棄する権利が認められて

いますが、会社を引き継ぐ時にはどうでしょうか。

基本的に負の遺産はすべて、後継者が引き継ぐ必要があります。

良いことも悪いこともすべて受け止める覚悟がなければ、事業承継は

絶対にうまくいきません。



負の遺産は見えるものと見えないものがあります。単純に銀行からの

借入れなどは決算書にもしっかりとした数字に見えるのですが、

前任者の失政による訴訟のリスクや不文律で決めた数々の約束事などは

事が明るみになった時に初めて知るということも起きてくるのです。

特に前任者が急死などして予定外に継承が早まった時などは負の遺産の

引き継ぎはまずうまくいっていないものです。

私自身、社長を交代して10年経った今でも初めて知るようなことが時折

表面化します。その時は解らないことをそのままにしておくのではなく、

当時をよく知る従業員や元従業員に頭を下げて聞き取りをしなければ

いけないのです。




どんな会社にも負の遺産はあるはずです。

「なんでこんなものを残した」

と誰かを責めても仕方のないことです。

負の遺産をプラスの財産に変えていくことが後継者の役目であり、

このチャンスを適正に処理をすれば、会社は先代の時よりも発展して

いくはずです。





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