専門的な技術

事業を継承するには情熱や想いを受け継ぐことはもちろん大切ですが、

受け継ぐ職業によっては資格や技術を受け継ぐことが重要になってきます。

弁護士や医師のような国家が認めた資格が無ければ、事業の継承は

できませんし、資格が無くても、飲食店ならば先代から受け継いできた

料理の味や製造メーカーであれば加工する技術が必要であるのです。

事業を継承する為に技術を習得する為に修行といわれる下積みの期間

は大切ですし、その期間に習得をすることが出来なければ、そもそも

事業継承者になれないことのほうが多いはずです。




ただ、私の周りの社長さん達の中でも、包丁を握れないのに飲食店を

経営していたり、事業に必要な国家資格を持っていなくても経営をして

いる方々はたくさんいます。

つまりは必ずしも専門的な技術が事業継承に必要かと問われれば

そうではないのです。

もちろん、専門的な技術があったほうが良いに決まっていますが、

それに縛られるよりも、技術が無いが故に新たな価値観の創出して

成功されている方々はたくさんいるのです。




継承する後継者が努力をしなければなりません。出来るならば先代を

超える専門的な技術を身に着けるべきです。

しかしながら、出来なかったからといって、事業継承を諦めるということ

にはならないほうが良いのです。

会社を継ぐという想いが情熱がある限り、事業継承は可能性を秘めて

いるのです。





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木を刈り取る

林業に携わる方々は未来の子孫の為に木を植えて、そして育てています。

自分の代では出荷することが出来ないものを一生懸命育てていくことが

とても大切なことです。

事業承継というものは先代が大切に育ててくれた木を伐採して、お金に

すると言ったことが往々にしてあります。

私は社長を交代して12年も経つのですが、先代の植えた木が今でも

仕事の上で宝物として存在します。




継承者は木を植えなければなりません。

自分の代ではお金にならなくても、次代の為にやらなければならないのです。

そうでなければ、企業の永続的な発展はありません。

目先の利益に走ることは木を植えることではありません。

木を伐採しすぎて、禿山になってしまえば災害も起きますし、未来が無くなって

しまうのです。

目先の利益を追求するばかりでは絶対に事業の継続がうまくいかないのです。




「恩送り」という言葉があります。

恩返しならば、受けた恩を受けた人に返すことですが、恩送りは受けた

恩を次の誰かに渡していくものです。

事業承継の次にまた事業承継がある。

代々続く老舗といわれる企業においては事業承継は常に現在進行形であり、

それが出来るからこそ、得られる社会的な信用があるのです。











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アイデンティティー

辞書によると「アイデンティティー」とは 自己が環境や時間の変化に

かかわらず、連続する同一のものであることと定義されています。

どんな時代になっても変えてはいけないもののことを「アイデンティティー」

と置き換えても良いはずです。




企業において新しい人が入社する度に、確実に伝えていかなければ

ならないのが「アイデンティティー」でしょう。

この部分がブレてしまうことは「惑う」ことの要因になりますし、

惑うことが迷走の第一歩になっていくはずです。

事業承継に重要なことは先代から引き継いだ「アイデンティティー」

を継承者が確実に理解し、社内外に浸透させることに他なりません。

とかく継承者は先代に負けたくないという想いから変えてはいけない

アイデンティティーの部分を変えてしまうという失敗があります。

アイデンティティー以外はどんどん変化を求めても良いのですが、

変えていけないところは先代からしっかり引き継ぐ。

これが正しい事業承継でしょう。





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